アメリカFPの視察に行って来ました!

皆さま こんにちは!
ウェルビーイング・コンサルティング・オフィスの寺田尚平です。
5月も後半になって、30℃を超える日もでてきて、また暑い夏がやって来る感じですね。
私は、5月5日~11日、アメリカミネソタ州ミネアポリスに行き、「NAPFA(※)2026年春季全米カンファレンス」への参加と現地のFP事務所の視察訪問を行いました。
今回の訪米で感じたことや探訪記をブログにしましたので、よろしければご一読ください。
※NAPFA=全米個人財務アドバイザー協会:金融商品や保険などの販売による、金融機関等からの手数料(コミッション)ではなく、お客様から頂く報酬(フィー)のみで業務を行う、フィーオンリーのファイナンシャル・プランナー(FP)の団体です。
PS:FPの皆様へ
6月27日、アメリカFP視察報告会を「FP和歌山スタディグループ」の勉強会で行います。別のFPスタデイグループでも、アメリカFP視察報告会を計画しています。
多くのFPの方に、アメリカFPの状況を知っていただき、今後の参考にしていただきたいと考えていますので、スタディグループなどで「アメリカのFPについて」お話しさせていただきます。 どうぞお気軽にお声がけください。
◆書籍『50代からの「お金」と「仕事」~ウェルビーイングな人生を~』を出版しました!
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目次
- ○ 入国審査と帰国後の出来事
- ○ NAPFAカンファレスに参加して
- ○ アメリカFP事務所視察訪問
- ○ アメリカ探訪記
- ○ 最後に
入国審査と帰国後の出来事

ミネソタ州ミネアポリスまでは、羽田空港からのデルタ航空の直行便を利用しました。
到着したミネアポリスセントポール国際空港の入国審査ゲートでの出来事です。
英会話が苦手?いやほとんどできないなかで、出発前に入国審査で聞かれることをを少し頭に入れておいた方がいいと思っていたのですが、忙しさにかまけてぶっつけ本番で臨みました。
審査官から、質問される英語に対してうまく回答できずに、リュックからホテルを予約した書類などを出して見せましたが、OKとは言ってくれません。
次に「ビジネスカード?」と言われたので、英語で作成した名刺を見せると、「ファイナンシャル・プランナー?」とすぐに反応してくれました。
私が「Yes」と反応すると「OK」という反応。
「まあ~ 怪しい奴ではなさそうだ」という感じでした。
次に、審査官は名刺を見ながらPCを操作されていました。
「何をしているのだろうか?犯罪歴などのデータベースを検索しているのだろうか?」と思っていると、PCのモニターになんと「私の顔写真」が映っていました。
審査官:「You?」→ 私:「Yes」
審査官:「NAPFA?」→私:「Yes」
審査官:「OK」
審査官は、名刺からこのホームページの前回のブログ「アメリカFPの視察に行きます!」を英語に翻訳して読んでいたのでした。
そこからは「OK」の連発で、よくわからなかったけど、ホテルまでの行き方のアドバイスをしてくれていたようで、ちょっと時間がかかりましたが、無事にアメリカに入国することができました。
英語で作成した名刺とブログを書いていなければ、「別室送り」になっていたかもしれません。
帰国して4日後、某団体の公開フォーラムの懇親会に参加して、ある経営者の方と名刺交換をした時、「ファイナンシャル・プランナーです」と言ったら、「それって、今問題になってるのと違うの?(こいつは怪しい奴かも?)」という反応。
その経営者の方は、「ファイナンシャル・プランナー」=「保険のセールスマン」というイメージを持っていて、昨今の「プルデンシャル生命」や「ソニー生命」の問題を連想されたのだろうと思います。
私は「保険のセールスマンではなく、保険や証券などの販売は行っていないアドバイザーである」ことを伝えると、納得されていた様子でしたが、アメリカと日本でのファイナンシャル・プランナー(FP)に対するイメージのギャップを強く感じた出来事でした。
NAPFAカンファレスに参加して

「NAPFA2026年春季全米カンファレンス」では、10本のセッションに参加しました。
その内容は、「基調講演」「顧客心理」「M&A」「マーケティング」「遺産計画」「中小企業の財務計画」「AI活用」「ヒアリングスキル」「急激な資産形成者への対応」「社内後継者の育成」と多岐に渡りました。
日本においても、日本FP協会が「FPフェア」という同じようなカンファレンスを開催していますが、講師が経済評論家の先生であることが多く、どちらかと言えば、「お勉強」的な色合いが強い感じがします。
それに対して、NAPFAのカンファレンスは、実務的・実践的な内容で、登壇者も実務家が多い印象でした。
特に参考になったセッションの内容は、「遺産計画」と「中小企業の財務計画」でした。
「遺産計画」とは、日本でよく使われている言葉で表現すると「相続対策」のことです。
日本で「相続対策」と言えば、相続税対策というイメージですが、アメリカにおいては、相続税の大きな基礎控除(1,500万ドル=約24億円)があるため、相続税を国に納付する必要があるには、超富裕層に限定されています。(国に納付する連邦遺産税とは別に州の相続税もありますが、課税される州とされない州がある)
アメリカにおいては、相続が発生した場合、相続人全員で、財産の分け方を話し合う「遺産分割協議」というしくみはなく、原則、裁判所の監督下で財産の確定、債務の支払い、相続人への分配を行う法的な相続手続き(プロベート)を通す必要があります。
そのため、相続手続の完了までに1年~3年かかり、それなりに費用もかかります。
このような負担が大きいプロべートを回避するため、生前信託などを活用して、生前に相続財産を誰に相続させるかを指定しておく対策(遺産分割対策)をしておくことが相続対策の主流になっています。
セッションでは、フィーオンリーのFPが、生前信託の活用などの遺産分割対策で、財産目録などの作成、分配シナリオの提案、家族間の調整、弁護士・税理士などの専門家との調整・連携などで、様々な役割を果たすのに最適であると主張されていました。
これは、私が取り組んでいる、老後・相続対策のサポートで行っていることと同様のことであり、すごく勇気づけられました。
「中小企業の財務計画」のセッションでは、企業の決算書(損益計算書、貸借対象表、キャッシュフロー計算書)を見て、会計や税金の観点だけではなく、決算書の数字をどう企業経営に活かしていくか、数字から経営者の判断の基準になることを伝える役割があることを学びました。
税理士の先生の場合、どうしても税金の観点からのアドバイスになることが多いなかで、フィーオンリーのFPとしては、経営者の立場に即した、企業経営という観点からの決算書の数字を見てアドバイスできる力をつける必要性を痛感しました。
また、別のセッションのなかで、今後成功を収めるアドバイザーに共通するのは、「経験」「共感力」「AI活用力」の融合であると訴えられていたことが印象に残りました。
驚異的なAIの進化により、FPの仕事のなかで、定型的なものはAIで代替できることが考えられるなかで、「共感力」「寄り添い力」など、人しかできないことの重要性が高まることは明らかであり、自分自身、この点はもっと磨いていかないといけないと感じました。
アメリカFP事務所視察訪問

FP事務所訪問は、アメリカ滞在の最終日の午後に行いました。
訪問したFP事務所は、ミネアポリスのダウンタウン(中心街)から、車で15分程度の緑豊かな住宅街のなかにある、オフィスビルの2階にありました。
ビルの1階は、オフィス感を感じさせないホテルのロビーような感じで、2階にある事務所のミーティングルームは、半円形にソファーが配置され、お客様が自宅のリビングルームでいるように、リラックスして話ができるように考えられた部屋でした。
アドバイザーとスタッフの執務室は、それぞれガラス張りの個室になっていて、集中して仕事に取り組める環境が整っています。
各部屋には、現代アート作品が飾られていて「メッチャオシャレ~!」って感じです。
代表者の経歴、業務内容、主な顧客層、集客方法、サービスの特徴、競合他社などについて、ヒアリングを行いました。
ヒアリングのなかで、随所に感じられたことは「お客様の人生に徹底的に寄り添う」姿勢でした。
そして「FPという仕事が大好きである」ということでした。
私が考えている、FPとしての姿勢や価値観と同じあり、ここでもすごく勇気づけられました。
あらためて「お客様の人生に徹底的に寄り添う」姿勢をもっと高めていかないといけないと強く感じました。
アメリカ探訪記

アメリカ滞在日のうちで1日は、ミネアポリスの観光にあてることができました。
〇ミネアポリス美術館
古代以来の世界各地の美術品およそ10万点が展示。
日本、中国などのアジア諸国から、欧州、アフリカ、アメリカ、喜多川歌麿、ゴッホ、ピカソ、モネ、西洋の甲冑、紀伊徳川家ゆかりの甲冑、茶室、などなど、そのスケールの大きさに圧倒されました。
しかも、常設展示品の鑑賞は無料という太っ腹なところでした。
〇モールオブアメリカ
全米最大級のショッピングモールで、モールの真ん中には、本格的な遊園地があり、どこまでもモールが続くようで、デカすぎる「イオンモール」「ららぽーと」って感じでした。
〇ミシシッピ川(セント・アンソニー滝)
滞在したミネアポリスは、世界で4番目に長い川のミシシッピ川(ミシシッピ・ミズリー水系)の最も上流にある大都市であり、市内にあるセント・アンソニー滝の水力を利用して工業、製材、織物工場、製粉工場を発展させました。
セント・アンソニー滝の水量の迫力には圧倒されました。
〇街を走る車
街を走る車の約6割はトヨタ、ホンダの車で、それにスバル、日産が続いている感じでした。トランプ大統領が関税をかけたくなる気持ちもわからないでもないと感じました。
〇ライドシェア(ウーバー、リフト)
空港には、ライドシェア専用の乗り場があり、かなりライドシェアが普及していました。滞在中4回、ライドシェアを利用しましたが、そのうち3回がトヨタ、1回がヒュンダイの車でした。
〇外食
飲食店のメニューとして、すし、ラーメンなどの日本食店もありありますが、一般的なお店では、ハンバーガー、サンドイッチ、ピザというパターンが多くて、日本と比べて、バリエーションの少なさを感じました。
また、「量」と「お値段」はとてもボリューミーでした。
〇寿司バー
滞在最終日のFP事務所の訪問後に、訪問したFP事務所の方々に、寿司バーに連れて行ってもらいました。
土曜日の夜であったのですが、寿司バーは超満席で賑わっていました。
枝豆、から揚げ、お刺身、日本酒など、日本国内と変わらぬ味でした。
特に、お刺身はかなり美味しかったです。
IT・AI、金融などの分野で、世界をリードするアメリカですが、自動車などに代表される「ものづくり」や「食」の分野では、日本がリードしているのは間違いないと思います。
人口減少により人手不足が続く日本ではありますが、得意とする「ものづくり」、「食」の伝統や技術を伝承していくことの必要性を強く感じました。
最後に

最後までお読みいただきましてありがとうございます。
今回は、大変貴重な経験をさせていただきました。
同行していただいた日本FPアドバイザーズ協会のメンバーに感謝いたします。
日本とアメリカでは、FPの認知度や存在感で大きな格差があることは間違いないと思います。
それは、法制度や経済情勢、社会環境などの違いによるものと考えれます。
しかしながら、アメリカおいても自然に、FPの認知度や存在感が高まった訳ではなく、個々人のFPがお客様に付加価値の高いサービスを提供する努力を続けて来たことが、今の状況を作り出してきたものと思われます。
私自身、アメリカ視察で学んだことを実践するなかで、より付加価値の高いサービスを提供できるようにするとともに、日本においても、フィーオンリーのFPの認知度や存在感を高めることに微力ながら貢献していきたいと考えています。
PS:
6月27日、アメリカFP視察報告会を「FP和歌山スタディグループ」の勉強会で行います。別のFPスタデイグループでも、アメリカFP視察報告会を計画しています。
多くのFPの方に、アメリカのFPの状況を知っていただき、今後の参考にしていただきたいと考えていますので、スタディグループなどで「アメリカのFP」についてお話しさせていただきます。
このブログには、書ききれなかったこともお話ししますので、どうぞお気軽にお声かけください。