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「相続」ことは「思い違いは落とし穴に!」

皆さま こんにちは!

老後の安心と家族の幸せづくりの専門家 ファイナンシャル・プランナーの寺田尚平です。

普段の生活の中で、思い違いや勘違いしていることってありませんか?

私は「アルアル」です。

恥ずかしながら「この前、確かココに置いたはずのものがない」って探すことは、度々あります。

そんな時は、一度落ち着いて、置いた時の情景を思い出ながら考えてみたら、もしかしたらと感じた場所から出てくることがあります。

お客様のお話しをお伺いするなかで、「相続」のことで、思い違いしている方も結構おられます。

思い違いをしたままだったら、将来、予期せぬ「落とし穴」にはまってしまうことも考えられます。

今回のブログでは、よくある「相続」のことの思い違いについてお伝えしたいと思います。

「思い過ごしも恋のうち」ではなく「思い違いは落とし穴」ですよ! ちょいと古い (笑)

 

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目次

私は「2分の1」相続できる?

皆さんは、法定相続分(ほうていそうぞくぶん)という言葉を聞いたことはありますか?

何やら小難しそうな印象を受ける言葉ですが、少しかみ砕いて言うと「法律で定められた相続の割り合い」ということになります。

例えば、夫と妻、子どもが2人のご家族で、夫が亡くなった時に、夫の預貯金や自宅などの財産を、妻が1/2、子ども2人で1/2(ひとり当たりは1/4)を法定相続分と定めています。

このあたりまでは、ご存知な方も多いと思いますが、必ずこの通リにしなければならないものではありませんし、自動的に決まるものでもありません。

遺言書がない場合、相続人全員で、話し合い(遺産分割協議)を行うことになります。

この例では、妻と子ども2人です。

話し合いの結果、全員が納得すれば、どのように分けてもOKです。

次男がすべて相続するでも、それぞれ1/3ずつ相続するでも・・・。

時々、法定相続分通リに、必ず分けなければならないと思っておられる方に、この事をお話しすると驚かれることがあります。

あくまでも法定相続分は、目途です。

法律は、こんな風に分けたらどうですか?と言っているに過ぎず、相続人同志で、しっかり話し合いをして決めてくれたらいいですよ、という事です。

ということは、話し合いがとても大事なことになりますよね。

そして、相続人全員が納得することが必要で、多数決ではありません。

様々な事情により、連絡が取ることができない相続人がいたりすると、いつまでも、預貯金や自宅など名義変更(相続の手続)が進まないということになります。

また、相続人同志のコミュニケーションが、取れていない場合などは、話し合いがまとまらないことも起こります。

こういうことを踏まえると、生前に、家族(相続人同志)で話し合う、遺言書を作成するなどを行っておくことは、とても大事なことになります。

離婚しても、親子の縁は切れない

先ほどの連絡の取れない相続人がいるケースで、よくあるのが、離婚している場合です。

離婚した相手とは、縁は切ることはできますが、親子の縁は切ることはできません。

前妻や前夫との間に生まれた子どもは、長年会っていなくても、相続人になります。

例えば、夫に離婚の経験があり、前妻との間に子どもがいて、再婚相手の妻との間に子どもがいる場合、夫の相続人は、妻と子ども、そして前妻との間の子どもになります。

離婚して、子どもは相手方に渡してしまっていたら、親子の縁は切れて、相続には関係ないものと思われている方もおられますが、そうではないのです。

親子の縁、血のつながりは、切れないのです。

場合によっては、前妻との間の子どもとは、長年連絡を取ったこともない、というケースもあり、先ほどのように困ったことになる可能性があります。

もし、夫の死後、この事実を妻やその子どもが初めて知ったら、とても混乱することになるでしょう。

少なくとも、夫の生前に、家族全員が、この事実を認識しておくことは必要ですし、家族での話し合いや遺言書の作成などはしておきたいものです。

子どもがいないご夫婦 相方だけではない相続人

子どもがいないご夫婦で、夫が亡くなった時、妻は、夫のすべての財産を相続することができると思ってられる方がおられます。

常識的に考えれば、そうような感じもしなくはないのですが、そうではありません。

夫の両親、祖父母などが、既に死亡している場合(このケースがほとんどと思われますが・・・)で夫に兄弟姉妹がいれば、夫の相続人は、妻と夫の兄弟姉妹になります。

もし、夫の兄弟姉妹のなかで、夫より先に亡くなっている人がいたら、その人の子ども、すなわち夫からすれば、甥・姪が相続人になります

夫の遺言書がない場合、妻は、夫名義の預貯金、自宅などの名義変更のために夫の兄弟姉妹や場合によっては、甥・姪と話し合い(遺産分割協議)を行うことになります。

もしかしたら、話し合いを行う相手が、10人を超えてしまうことも考えられます。

普段から、夫の兄弟姉妹と普段から親しくしていればいいのですが、そうでない場合、妻の精神的な負担はとても大きいと思います。

妻が先に亡くなった時には、夫も同じ立場になります。

お互い自分の死後、長年連れ添った相方が、困っている姿は想像したくないですよね。

ここでも大事なことは、生前にお互いに遺言書を書いていくこと(夫婦相互遺言)などの対策を行っておくことになります。

また、どちらかが亡くなり、ひとりになった時に、誰に面倒を看てもらうのかや最終的な預貯金や自宅などの財産の行き先についても考えておく必要があります。

「遺書」と「遺言書」の違いは?

ここまで、「遺言書」を作成しておくことは大事ですよ!って繰り返しお伝えして来ました。

しかし「遺言書なんて、縁起でもない。まだまだ早い」って言われる方もおられます。

そのような方は、「遺言書」と「遺書」が同じようなイメージでとらえておられるのではないかと思っています。

「遺書」は、もうそろそろという時に、病院のベットのうえで、もうろうとする意識のなかで、震える手で書くというイメージですよね。

死の直前に「自分の想い」を伝えるために作成することが多いと思います。

それに対して「遺言書」は、元気なうちに、自分の死後に家族が困らないことがないように、家族のことを思い、自分の意思を明確に伝えるために作成するものです。

「遺言書」を作成した多くの方は、自分の意思を固めるために、多かれ少なかれ、これまでの人生を振り返って「人生の棚卸し」をしていると思います。

そのようなことは、元気で、頭がクリアな状態でないとできません。

さらに、「遺言書」を作成した多くの方は、「スッキリした」という気持ちになり、これからの人生をより前向きに生きていきたいという希望を持たれます。

自分が亡くなる時のことを考えることは、辛い、苦しいことかもしれませんが、最期のことを考えることは、今生きていることを輝かせることになるのです。

まとめ

最近は、テレビや雑誌などで相続のことが取り上げられることが多いので、このようなことは、もう十分知っていた という方の多いと思います。

でも、知っていても、何も行動起こさなかったら、宝の持ち腐れですよね。

まずは、相続人が誰れであるのか、どのような種類の財産(預貯金や不動産など)があるのか、を把握することから始めてみることをおススメします。

最後まで、お読みいただきましてありがとうございました。



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