50代60代の方へ 認知症による親の「財産の凍結」を防ぎ、今までにない‟ミラクル”が実現できる「家族信託」
ウェルビーイング・コンサルティング・オフィス
地域密着型相続コンサルタント 寺田尚平です。
さて今回は、認知症の財産管理と相続対策に効果を発揮する「家族信託(民事信託)」について、お伝えします。
「家族信託(民事信託)」は、その「信託」という言葉から、「投資信託」や「信託銀行」などがイメージされて、銀行などの金融機関が提供する商品・サービスと思われることが多いのですが、全く違うものです。
「信託」という言葉の意味は、字と通リ「信じて託す」という意味です。
「家族信託(民事信託)」は、絶対的な信頼のおける「家族」に財産の管理や処分を「託す」ということになります。
信託の起源は、中世ヨーロッパの十字軍までさかのぼります。
十字軍の兵士が、戦場に行く際、家族のために財産を信頼できる友人に託して、家族のために生活費を渡してもらう契約を行ったのが信託の始まりと言われています。
何となく「ロマン」を感じるお話ですね。
日本においては、「信託」は、「商事信託」と「民事信託」に分類できます。
「商事信託」は、信託銀行や信託会社などの信託業を行うことが認可された会社が、営利目的で、財産の管理・などを行う仕組みです。
これに対して「民事信託」は、一般の個人、法人が、営利を目的とせずに、財産の管理などを行う仕組みです。
本人に代わって、家族が財産の管理・処分を行うので、通称「家族信託」と呼ばれており、正式には「民事信託」のひとつの種類です。
では、具体的な仕組みについて、お伝えする前に、「家族信託」でどのようなことができるのか、整理しておきたいと思います。
家族信託で活用されている代表的な機能として、次のふたつがあります。
〇認知症になった後も、財産の管理・処分が柔軟にできる。
〇相続発生後、自分の財産を誰に引き継がせるか指定できる。
家族信託を利用すれば、法定後見制度ではできなかった柔軟な財産の管理・処分ができるようになります。
あらかじめ、家族信託の設定をしておけば、親が介護施設に入居するための費用などのために、親の自宅を売却することについて、家庭裁判所の許可がなくても、売却して現金化し、入居費用などに充当することが可能になります。
また、株式などの金融資産の管理、賃貸アパートなどの大規模な修繕、建替え などにも対応することができます。
もうひとつの機能は、今までの遺言書を活用した相続対策ではできなかったことです。
遺言書では、自分の財産をだれに引き継がせるかを指定することはできましたが、その次は、誰に引き継がせるかについて指定することはできませんでした。
遺言書では、次を指定することはできても、次の次を指定することはできません。
ところが、家族信託を利用すると、財産を引き継ぐ先を次の次まで指定することができます。
例えば、親の相続発生時には、子のいない長男に、財産を引き継がせて、長男の相続発生時には、次男の子(親から見れば孫)に引き継がせる ということも可能になります。
遺言書を活用した相続対策では、子のいない長男が引き継いだ財産を、将来的には、長男の妻の親族が引き継ぐことになることも考えられます。
家族信託を活用すれば、このような事態を未然に防止することもできるようになり、今まで‟無理“だったことが、‟無理”ではなくなるのです。
従来の相続対策からみれば、とっても「ミラクル」です。
長くなって来ましたので、本日はここまでにして、次回以降、家族信託を利用するにあたっての前提条件や具体的な事例などをお伝えしていきたいと思います。
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