「相続への備え・対策」と「部分最適・全体最適」
ウェルビーイング・コンサルティング・オフィス
地域密着型相続コンサルタント 寺田尚平です
今回は、「相続税対策」と主に企業経営の分野などで使われている言葉である
「部分最適と全体最適」についてお伝えします。
それぞれの意味は、「部分最適」は、一部分が最適な状態になることであり、
「全体最適」は、全体が最適な状態になることです。
企業経営に当てはめて考えてみると、「全体最適」は、会社全体が最適な状態
になることであり、「部分最適」は、それぞれの部署(部・課・支店ど)や
個人が最適な状態になることです。
すべての部署が最適な状態になった結果、会社全体が最適な状態になること
が理想なのですが、現実にはそうならないケースも多々あります。
各部署は、それぞれミッションや目的を達成することを目指して、業務を行
うのですが、それが全体にとってどのような影響を与えるのかという視点に
欠けていることが多くあります。
各部署が全体を見渡す視点を欠いた状態で、業務をすすめていくこと、すな
わち バラバラな動きをしていくと、他の部署の業務の妨げになったり、
場合によっては、会社全体に影響を及ぼす大きな問題に発展していくことも
あります。
生前の相続への備え・対策においても、同じようなことが発生することがあ
ります。
相続対策は、亡くなった方の財産をどのように分けるかという「遺産分割対
対策」、相続税のかかる場合に税金の支払いをスムーズに行えるようにする
「納税資金対策」、相続税の支払いを合法的に少なくする「節税対策」の3つ
に分けられます。
そのなかで、最も優先すべき対策は「遺産分割対策」です。
相続発生時に、相続税のかかる可能性のある方やそのご家族は、どうしても
「節税対策」に関心が高くなるのは、とても理解できます。
ただ、「節税」というひとつの目的だけに傾注するあまり、全体を見る視点を
欠いていると、将来思わぬところで問題が発生することがあります。
例えば、地主の方などに対して、ローンを組んで、遊休地へのアパート建築
による節税対策が行われることがあります。
確かに、ローンを組んで、遊休地にアパート建築をした場合、相続税を少な
くする効果は期待できるものの、
・相続税の支払いに困る
・遺産分割で揉めてしまう
・年数が経過して、想定していた以上に、アパートの空き部屋が多くなる
・家賃収入が減少して、ローンの返済が苦しくなる
・アパートが古くなり、思わぬ修繕費用が必要になる など
の他の部分で問題が発生することもあります。
全体を見ずに、部分のみに着目した まさしく「木を見て森を見ず」という
ことわざの通りです。
相続への備え・対策は、法律・税金・不動産・保険・ローン・遺言書 など
様々な分野が関連してきます。
そして、それぞれの分野には、弁護士・司法書士・税理士・行政書士・不動
産会社・ハウスメーカー・保険会社・保険代理店・銀行などの専門家が存在
しています。
それぞれの分野の専門家は、それぞれの分野を最適にすることが最大の目的
である「部分最適」の専門家であり、「全体」を見る視点に欠いてしまうこと
があります。
私は、相続コンサルタントとして、お客さまとそれぞれの分野の専門家との
橋渡しを行い、そのご家族にとって最適な方策と手段のコーディネイトを行
う「全体最適」の専門家の役割を果たしていきたいと考えています。
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