‟よりよく生きる”ために、生前の相続への備え・対策を行う。
ウェルビーイング・コンサルティング・オフィス
地域密着型相続コンサルタント 寺田尚平です。
今回は、生前の相続への備え・対策を行う目的について考えてみたいと思い
ます。
相続の対策の目的は、遺された家族が相続で揉めないように遺産分割を円満
に行うため、すなわち「争族」や「争続」を防ぐことや相続税のかかる方は、
相続税をスムーズに支払えるようにすること、および相続税を節税すること
と言われています。
これらは、相続発生後に遺された家族の精神的、金銭的、時間的な負担を軽
減するという視点から出てきたものです。
このように、相続の対策と言えば、遺された家族のためという視点で捉える
ことが多いと思います。
しかし、相続させる自分自身のために行うという視点からも捉えることもで
きます。
私は、以前から相続セミナーやライフプランセミナーの講師を務めた時に、
よくセミナーの最後にお伝えしていたことがあります。
それは、これまで1000人を超える方の最期を見届けてきた緩和医療医の
大津秀一さんの著書『死ぬときに後悔すること25』の内容です。
25のなかで、代表的な6つことを抜粋してお伝えしています。
・健康を大切にしなかったこと(第1章 健康・医療編)
・自分のやりたいことをやらなかったこと(第2章 心理編)
・遺産をどうするかを決めなかったこと(第3章 社会・生活編)
・会いたい人に会っておかなかったこと(第4章 人間編)
・自分の生きた証を残さなかったこと(第5章 宗教・哲学編)
・愛する人に「ありがとう」と伝えなかったこと(第6章 最終編)
死ぬ間際に、後悔することなく「もう思い残すことはない」「いい人生だった」
そう胸を張って思えることは、誰もが望むところです。
生前の相続への備え・対策を行うことで、この6つのなかで「遺産をどうす
るか決めなかったこと」という後悔をなくすことができます。
さらに、なかなか面と向かって言うことが照れくさい、愛する人への「あり
がとう」の言葉は、遺言書の付言事項やエンディングノートを活用すること
によって実現できます。
このように、生前の相続への備え・対策を行うことは、死ぬ間際の自分自身
への後悔をなくすという観点から、意味のあるものであるとともに、残され
た人生を悔いのないように、前向きに生きていくという気持ちになれるとい
う効果があります。
自分自身が、死ぬ間際に後悔するかもしれないと思っていることのひとつが
片付けば、すっきりした気持ちになれますし、さらに、他の後悔するかもし
れないことを消していくことにも前向きに取り組めると思います。
すなわち、人生を「よりよく生きること」につながるのです。
少しおかしなことかもしれませんが、生前の相続への備え・対策を夏休みの
宿題に例えると、宿題は早めに片づけて、残りの夏休みを心置きなく、過ご
した方が、ずっと楽しい夏休みが過ごせます。
人生という夏休みはいつ終わるかわかりません。
明日かもしれませんし、20年、30年後かもしれません。
生前の相続への備え・対策は、相続させる自分自身が、「よりよく生きる」た
めであり、かつ遺された家族同士が、揉めることなどがなく、相続発生後も
「よりよく生きる」ためにも行うものです。
親は、自分が亡くなった後、子どもなどが「よりよく生きる」ことを想い、
子どもは、親が残された人生を「よりよく生きる」ことを想いながら、協力
しながら行うのが、生前の相続への備え・対策です。
当オフィスの「ウェルビーイング」(well-being)は、身体的、精神的、社
会的に良好な状態にあることを表現する言葉であり、「よりよく生きる」とい
う意味にとらえることができます。
当オフィスでは、40代以上のミドル・シニア世代が、人生100年時代に
「よりよく生きる」を実現するために、生前の相続への備え・対策のお手伝 い
を行って参りたいと考えています。
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