「老後が不安」と相談に来られた方50代・・・
皆さま こんにちは!
老後の安心と家族の幸せづくりの専門家 ファイナンシャル・プランナーの寺田尚平です。
新型コロナの感染拡大が、止まらないような状況です。
1日も早く、正常化して欲しいと思いますが、もう少し時間はかかりそうですね。
外出を控えざるを得ないこの時期、ご自宅で過ごす時間が増える方も多いと思います。
長期戦になるかもしれませんので、ストレスをためないようにして、元気に乗り切りたいものですね。
この機会に、自分や家族のこと、お金のことなどじっくり考えてみてはいかがでしょうか?
今回は、幣オフィスを継続的にご利用いただいている50代の女性にまつわる内容をお伝えします。
※実例に基づき、内容は一部デフォルメしております。
目次
「老後が不安」とご相談に来られた50代の女性
「老後が不安」とのことでご相談いただいた50代の女性のお話しです。
子ども様は、独立されていて、現在、おひとりで暮らされています。
65歳までは、現在の会社でお仕事をされる予定ですが、それ以降は転居したうえで、新たなお仕事に挑戦したいという希望をお持ちです。
まずは、ご家族の状況、ご資産や保険の加入状況をお聞きし、各種資料を拝見させていただきました。
そのうえで「ご資産の健康診断サービス」として、「ご資産状況一覧表」「保険加入状況一覧表」を作成し、コメントさせていただきました。
次に、これからの暮らしのご希望などをお伺いし、収入や支出の状況、ねんきん定期便などの資料を拝見させていただきました。
そして、ご希望を盛り込んだ95歳までの収入と支出、金融資産の残高推移をわかる「キャッシュフロー表」を含む「生活設計プラン(ライフプラン)」を作成しました。
ここで、様々な課題が明らかになってきました。
「見える化」することで「するべきこと」が明らかに
「キャッシュフロー表」を作成してみると、65歳以降公的年金だけで、希望する暮らしを実現することは難しいこと、82歳で金融資産の寿命が尽きてしまうことが明らかになりました。
そこで、希望する暮らしを実現して、金融資産の寿命を延ばしていくために、するべきことをご提案させていただきました。
・公的年金に上乗せするために「イデコ」などの活用
・加入している目的が明確でない生命保険の見直し
・株式・投資信託の損益通算のための確定申告
・保有されている株式・投資信託の資産配分の見直し
・子ども達は遠方に住んでいるため、万が一の場合、相続の手続で困らないように遺言書の作成
・65歳以降、年金以外の収入を確保するために、新たなお仕事に対する知識やスキルアップを図ること
「ご資産状況一覧表」「保険加入状況一覧表」「キャッシュフロー表」を含む「生活設計プラン(ライフプラン)」を作成することで、課題を明らかにして、夢や希望を実現するために「するべきこと」を明確にすることができます。
人は誰でも、不安で「何をしたらいいか、わからない」という状況が続くのは、つらいものですが、「するべきこと」が明確になれば、スッキリして前向きな気持ちになれるものだと思います。
様々なアドバイスを通じて
「イデコ」については、以前から気になっていたけれど、いつも投資信託のことで相談している銀行の担当者に聞いても、ちゃんと教えてくれなかった。
それに、50代から始めても積立期間が短いため、あまり意味がないと思っていたとのことでした。
「イデコ」の税制メリットや現在60歳までとなっている積立期間が、65歳まで延長される法案が国会に提出されていることをご説明させていただいたら、早速、申込手続をされました。
生命保険については、3年ほど前に某保険ショップにてアドバイスをもらったから、現在見直しの必要がないとのことでした。
しかし、子どもさんが独立されている現状において、死亡保障が果たして必要なのかについてお考えいただきました。
その結果、定期保険を解約され、毎月の保険料を老後のための積立に回すことができるようになりました。
また、源泉徴収ありの特定口座で、株式と投資信託を証券会社と銀行で保有されています。
確定申告が必要であるか、証券会社の担当者に確認したところ、源泉徴収ありの特定口座であることから、不要との回答があったと言われていました。
しかし、昨年の証券会社と銀行を両方の取引状況を拝見させていただくと、確定申告をして「損益通算」を行えば、税金が還付される可能性があるので、税務署に相談のうえ、確定申告を行うようにアドバイスさせていただきました。
そして「老後が不安」だから、とにかく増やさければ・・という気持ちから、投資信託については、銀行や証券会社の担当者の提案するファンドをそのまま購入していたとのことでした。
その結果、投資信託の資産の配分は、株式を中心としたものになっており、「ハイリスク・ハイリターン」の配分になっていることを指摘させていただきました。
「資産運用」については、ライフプランを実現するために「必要とするリターン」を得るために「必要とするリスク」をとるという考えをお伝えさせていただきました。
今後、金融マーケットの状況を見ながら、時間をかけて「資産配分の見直し」を行っていくことになりました。
木も森も見る存在
ここまでお読みいただき、どのようにお感じになられたのでしょうか?
様々なアドバイスをさせていただいておりますが、これはお客様の全体像をつかんでいるからできることと考えています。
お客様のご家族の状況、ご資産の状況、保険の加入状況、これからの希望など 全体像を把握しているからこそ、的確な提案が可能となるのです。
この事例では、保険ショップ、銀行、証券会社の担当者は、間違いなくお客様の全体像を把握していない状況で、アドバイスを行っていると思われます。
当然ながら、彼らは、全体像を見てアドバイスを行うことが仕事の目的ではなく、保険や金融商品を販売することが、仕事の目的です。
保険や金融商品という部分については、日々勉強を重ねていると思いますが、お客様の全体像を把握することをしていないため、それぞれのお客様にマッチした方法を提案することは難しい面があります。(以前、私自身が同じ立場であったので、よくわかります)
また、弁護士、税理士などの「士業」も、それぞれの専門分野のスペシャリストですが、全体像を把握する立場ではありません。
金融機関などの担当者や「士業」については、やむ得ないことなのですが、どうしても「木を見て森を見ず」のアドバイスになりがちです。
ここに、私たちのような独立系ファイナンシャル・プランナーの「木も森も見る」存在としての価値があると考えています。
その役割は、「資産状況一覧表」や「キャッシュフロー表」を作成することにより、お客様の全体像を把握して、夢や希望を実現するためには、どのような課題があるのかを検討し、それを解決す手段・方法を提案して、その実行をサポートしていくことです。
最後まで、お読みいただきましてありがとうございました。
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